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現実に立ち向かうファンタジー作品 はずんで!パパモッコ 3・4巻


朝日小学生新聞連載。山本ルンルン作。
続巻出ました。このまま連載分が全て単行本化されると良いなぁ。
今回も珠玉のエピソードが詰まっていました。

ピアノの発表会に挑む内気な少年ナイロン
発明家のモッコ博士の協力を得て特訓するものの、
あがり症を克服するには至らず。
そこで博士から渡されたのは「うんとリラックスできるキャンディー」
問題を一発で解決できる物ですが、当の博士は乗り気でなく。

できるだけ飲まないでくれたらうれしいモッコねえ

発表会に挑む他の子達は、発明品なしに臨んでいる子ばかり。
緊張しながらも挑もうとする級友の姿を見て、
自分も勇気を出そうと決意したナイロン。
発明品に頼らない演奏は、実力を出し切れないものとなりました。
それでも、つまづきながら進む姿は美しかったです。

Image0140.jpg

普段は彼にきつく当たる姉のジョーゼットが、
弱気に向き合い成長した姿を見て認めたように微笑むシーンはジンときます。

園芸部の少年リベットの悩みの種は、花の咲かない裏庭の木。
原因を探ろうと四苦八苦している彼のために、
博士の娘ニコが持ってきたのは、植物の気持ちがわかる発明品。
ところが彼はその申し出を断ります。

気持ちはうれしいけど
僕…発明品に頼りたくないんだ…

自分たちの力で原因を探って、花を咲かせたい。
そんな彼の願いが叶った時、発明品は木の声を届けるのでした。

Image0141.jpg

言葉が通じない相手の声を聞こうとしたリベット。
その気持ちが通じたからこその、「ありがとう」。

モッコ博士の不思議な発明品は、不可能を可能にしてくれます。
ですが、万能の特効薬とはなりません。
「夢を叶える発明品」が作品の基本にありながら、
「現実に立ち向かうこと」の尊さをテーマに描いています。

大事なのは、勇気だったり、努力だったり、思いやりだったり。
まるで、発明品のない僕らでも、
なんとかなると勇気づけてくれているかのような。

誠実さと優しさが詰まった物語です。


クレイジーワールド2nd ぬいぐるみパパの発明品で村は大騒ぎ はずんで!パパモッコ1・2巻
『はずんで!パパモッコ』第3巻・第4巻 山本ルンルン: Lエルトセヴン7 第2ステージ
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テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

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